Day 6:メリット・デメリットを比較検討する技術【モデル解答と解説】

 Day 6トレーニング、お疲れ様でした!
 たくさんの選択肢の中から、一つの打ち手を多角的に「評価」し、意思決定の精度を高めるための重要なトレーニングができましたね。

 あなたが分析したメリット・デメリットと、以下のモデル解答を見比べて、物事を両面から見る視点を養いましょう。





 

モデル解答例

 

 ここでは、Day5で洗い出した選択肢の中から「常連客向けの割引制度を導入する」を選んで、メリット・デメリットを比較検討してみます。

  • 選んだ選択肢:
    常連客向けの割引制度(ポイントカードや限定クーポンなど)を導入する。

  • メリット (Pros):
    1. 声を上げてくれた常連客の満足度を直接的に高め、顧客離れ(チャーン)を防ぐことができる。
    2. お店を日頃から支えてくれる大切なお客様に、感謝の気持ちを形で示すことができる(ロイヤルティ向上)。
    3. 全面的な値下げに比べ、売上・利益への影響を限定的に抑えることができる。
  • デメリット (Cons):
    1. 「誰を常連と認定するか」の基準作りや、運用の手間(カード発行・管理など)といった、新たな業務コストが発生する。
    2. 割引制度を知った新規顧客や、たまにしか来ないお客様が、不公平感や疎外感を抱く可能性がある。
    3. 割引が常態化すると、お客様が正規の価格を「高い」と感じるようになり、ブランドイメージが低下する恐れがある。


ポイント解説

 

 いかがでしたか?

 このトレーニングの目的は、「完璧な選択肢」を見つけることではありません。

 どんなに素晴らしい打ち手に見えても、必ず光と影(メリットとデメリット)は存在します。それらを事前に洗い出し、冷静に天秤にかけることこそが、論理的な意思決定の核心だからです。


【メリット・デメリットを深く洗い出すためのヒント】

  • 視点を変える(ステークホルダーの視点) 「お客様」にとってのメリットは?では「スタッフ」にとっては?「経営者」の視点では?「新規のお客様」はどう感じるだろう?…というように、登場人物の視点を切り替えると、一人では気づけなかったメリット・デメリットが浮かび上がってきます。

  • 時間軸をずらす(短期的 vs 長期的視点) 「短期的」にはお客様に喜ばれても(メリット)、「長期的」には利益が減って新しい設備投資ができなくなる(デメリット)かもしれません。短期と長期、両方の時間軸で考えることで、より大局的な判断が可能になります。

  • 定量的に考える(数字で考える) 「コストが発生する」だけでなく「具体的に、月いくらかかりそうか?」、「満足度が高まる」だけでなく「常連客の来店頻度が月に1回増えれば、売上はいくら増えるか?」など、数字に置き換えて考えると、メリットとデメリットの重みをより客観的に比較できます。


 さて、選択肢を洗い出し(Day 5)、その評価(Day 6)もできました。これで、あなたの「考え」はほぼ固まったはずです。

 明日の最終日は、この1週間の思考の総まとめとして、あなたの最終結論を「相手に分かりやすく伝える」ためのプレゼンテーションの型を学びます。ゴールはもうすぐです!